PoI（プルーフ・オブ・インポータンス）とは

PoI（Proof of Importance）

Polとは

Pol（英：Proof of Importance、読み：プルーフ・オブ・インポータンス）とは、ネム（NEM）が採用しているコンセンサスアルゴリズムです。

ネム（NEM）は、New Economy Movement（新しい経済運動）の略称で、国や政府が管理する既存の枠組みではなく、分散化・経済的な自由・平等といった原則に基づいた新しい経済の枠組みを確立することを目標に作られてものです。暗号資産（仮想通貨）のXEMを提供し「ネム（XEM）」や「ネム（XEM/NEM）」という表記で表現されています。

このネム（NEM）の思想に基づいて作られたのが、Pol（プルーフ・オブ・インポータンス）です。

コンセンサスアルゴリズムとは

暗号資産（仮想通貨）の基盤技術となるブロックチェーンは、次の図のように「P2P（ピアツーピア）」という接続・通信方式を採用しています。

P2Pネットワークを採用しているブロックチェーンは、コンピュータ同士が対等の立場でデータのやり取りをするため、取引データを承認する管理者が不在です。

そのため、取引データが正しいかどうか検証する仕組みが必要です。この仕組みのことを「コンセンサスアルゴリズム」といいます。

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暗号資産（仮想通貨）で有名なビットコインは「PoW（プルーフ・オブ・ワーク）」、イーサリアム2.0は「PoS（プルーフ・オブ・ステーク）」、そしてネム（XEM）は「Pol（プルーフ・オブ・インポータンス）」というコンセンサスアルゴリズムを採用しています。

新しい取引データは、コンセンサスアルゴリズムに基づいて、正しいと判断された時に初めてブロックの最後尾に追加されます。（※ブロックチェーンは取引データをブロックという単位で管理している）

Polの仕組み

ネム（NEM）は、分散化・経済的な自由・平等といった原則に基づいた新しい経済の枠組みを確立することを目標に作られたもので、ネム（NEM）が採用している「PoI」はNEMネットワーク内における経済活動の貢献度を重要視したコンセンサスアルゴリズムです。

ビットコインが採用している「PoW」は膨大な計算を行い取引データが正しいかどうか検証します。イーサリアム2.0が採用している「PoS」は暗号資産（仮想通貨）の保有量が多い人たちで取引データが正しいかどうか検証します。

PoWは「仕事量」で競争し、PoSは「保有量」の多い人の中でランダムに選出します。そして「ブロックの生成権」を得た人（PoSの勝者、PoSで選出された人）には成功報酬が与えられます。

PoWは高性能なコンピュータが必要で、PoSは大量の暗号資産（仮想通貨）を保有する必要があり「お金持ちが有利」な仕組みです。

この"富の偏り"の解決を目指すコンセンサスアルゴリズム「PoI」では、NEMネットワーク内における貢献度に応じて「重要度」が設定され、重要度の高い参加者ほど、ブロックの生成権を得る確率が高くなるようになっています。

そして「ブロックの生成権」を得た人には成功報酬が与えられます。

PoSは暗号資産（仮想通貨）の保有量が多い参加者ほど、ブロックの生成権を得る確率が高くなる仕組みですが、PoIではこの保有量に加えて取引回数や取引量など、いくつかの指標を設けて「重要度」をスコアリングし、その結果を基にブロックの生成権を決めます。この仕組みのことを「ハーベスティング（Hervesting）」といいます。

PoIにおけるハーベスティングでは、NEMネットワークを積極的に使う人がより利益を得られるよう設計されています。