PoC(Proof of Consensus)
PoCとは
PoC(英:Proof of Consensus、読み:プルーフ・オブ・コンセンサス)とは、リップル(XRP)が採用しているコンセンサスアルゴリズムです。
Proof of Consensusは直訳すると「合意の証明」という意味で、リップル社が管理・認定するバリデータと呼ばれる承認者による多数決によって合意する仕組みです。
コンセンサスアルゴリズムとは
暗号資産(仮想通貨)の基盤技術であるブロックチェーンは、次の図のように「P2P(ピアツーピア)」という接続・通信方式を採用しています。
P2Pを採用しているブロックチェーンのネットワークは、コンピュータ同士が対等の立場でデータのやり取りをするため、取引データを承認する管理者が不在です。
そのため、取引データが正しいかどうか検証する仕組みが必要です。
この仕組みを「コンセンサスアルゴリズム」といいます。
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PoCの仕組み
暗号資産(仮想通貨)で有名な「ビットコイン」はPoW(プルーフ・オブ・ワーク)、イーサリアム2.0ではPoS(プルーフ・オブ・ステーク)と呼ばれるコンセンサスアルゴリズムを採用しており、どちらもブロックチェーンの参加者の中から承認者を決めます。
しかし、PoC(プルーフ・オブ・コンセンサス)では、リップル社というリップル(XRP)のブロックチェーン(XRP Ledger)を管理する組織が存在し、リップル社が選出した承認者(バリデータ)が取引の承認を行います。(全体の80%以上が承認するとブロックチェーンに新しいブロックが追加される)
PoCには、ビットコインのようなマイニングはありません。そのため、承認作業に時間がかからず、非常に速く新しいブロックをリップル(XRP)のブロックチェーン(XRP Ledger)に追加できます。
メモ
ブロックチェーンは取引データを「ブロック」という単位で管理する。
リップル(XRP)の承認者リストをUNL(英:Unique Node List)と呼び、このUNLには信頼できる金融機関などが選出されます。ただ実質的にはリップル社が管理しており、中央集権的であることを問題視する声があがっていたため、UNLの承認者を第三者の選んだ承認者に置き換えることで非中央集権化が進み、現在では参加者自身がUNLを選択できるようになっています。(2023年3月時点)
質問:どのUNLを選択すればよいですか?
回答:誰でもバリデータになりえるため、信頼できるセットを選択する責任はネットワーク参加者側にあります。現在、Rippleではデフォルトかつ推奨するリストを提供しています。これは、Rippleおよび第三者によって運用されているバリデータの履歴を見て、弊社が更新しているものです。最終的には、バリデータの品質に関して公表されているデータに基づいてネットワークの参加者自身が独自にリストを選択できるようになることで、Ripple自体がこのプロセスから身を引くようになると意図しています。
質問:RippleがそのUNLの採用を推奨しているなら、それは集中型システムを形成することにならないのですか?
回答:いいえ。XRP Ledgerネットワークはオプトイン方式です。各参加者は直接的または間接的に自身のUNLを選択することができます。万が一、Rippleが活動を停止したり、Rippleが悪意を持って行動したりした場合、参加者は自身のUNLを変更してXRP Ledgerを引き続き使用することができます。