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未経験でIT業界に転職できるのは何歳まで?
IT業界は"売り手市場"でエンジニアが不足している
IT技術は私たちの生活に欠かせないものになりました。今では金融、物流、医療、建築、農業など多くの産業で、その技術が活用されています。
そのため、IT技術者の需要は高く「売り手市場」が今後しばらくの間続くことが見込まれています。
またITエンジニアの人材が不足しているのも、売り手市場の要因になっていると考えられます。経済産業省の「IT人材需給に関する調査」では、2030年は約45万人(中位シナリオ)のIT人材が不足する可能性があると公表しました。
未経験からIT業界に転職できる可能性が高いのは20代
未経験者がIT業界に転職するのは難しく感じますが、IT業界は未経験者を採用している企業も多く比較的転職しやすい業界といえます。
しかし未経験でIT業界へ転職する際の難易度は年齢が大きく関係します。
年齢 | 転職しやすさ | 説明 |
20代前半 ~ 20代半ば | ★★★★☆ | 未経験でも第二新卒層として採用されやすい |
20代後半 | ★★★☆☆ | 職務経歴を求められるが、未経験でも採用される可能性はある。 |
30代前半 | ★★☆☆☆ | 未経験だと転職するのは難しいが、採用してくれる企業もある。 |
30代半ば ~ 後半 | ★☆☆☆☆ | 未経験での転職はかなり難しい。リーダクラスの経験値(マネジメント能力)が求められる年齢。 |
40代以降 | ☆☆☆☆☆ | 業界経験者でも、転職が難しくなる年齢。(ただし、IT技術の高いエンジニアや管理職の能力があれば需要はある) |
IT業界の主な職種
IT業界にはさまざまな職種があります。主な職種は次のとおりです。
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プログラマ
システムエンジニアなどが作った設計に基づき、プログラミング言語を用いてさまざまなシステムやソフトウェアを作るのがプログラマ(PG)の役割です。
使用するプログラミング言語は、Java、JavaScript、Python、PHP、C++、C#、Swiftなど多数あり、開発する内容により使用する言語も変わります。プログラミング言語を習得するのは簡単ではないので、まずは一つの言語をしっかりと身につけることをおすすめします。
システムエンジニア
顧客の要望に基づきシステムとして成り立つように設計するのがシステムエンジニア(SE)の役割です。また、システム開発する上で必要な予算やスケジュールを組む役割を担当することもあります。
プログラマとして現場経験を積んでからシステムエンジニアにステップアップする人が多いです。
組み込みエンジニア
家電製品や自動車、医療機器などのハードウェアで動作するソフトウェアを開発するのが組み込みエンジニアの役割です。独立した機械の中に組み込んである小さなコンピューター(マイコン)を制御します。
IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)による自動運転など、組み込みエンジニアの需要は高まっています。
ネットワークエンジニア
システムが利用できるようにネットワーク環境を整えるのがネットワークエンジニアの役割です。
顧客がどのようなシステムを求めているかヒアリングし、要求に応じたネットワーク環境を構築していきます。また、セキュリティに関する知識も求められます。
Webデザイナー
企業や個人から依頼されたWebサイトのデザインを制作するのがWebデザイナーの役割です。
Webデザイナーが実際にサイトを作ることもあり、デザインスキルに加えて、コーディングするプログラミングスキル(HTMLやCSS)も求められます。
未経験で転職する前に準備しておきたいこと
IT業界はエンジニア不足のため、ポテンシャル採用(即戦力ではなく将来発揮するであろう能力に期待する採用)と呼ばれる、未経験者歓迎の求人も少なくありません。
しかし、IT業界について知識がまったくない状態での転職は厳しいのが実情です。転職を検討する際は、希望する職種についての最低限の情報は調査しておきましょう。
面接では「何の職種を希望しているのか」「将来どのような技術者になりたいのか」など さまざまな質問があります。そのときスムーズに回答できるようにある程度の知識を持っておくと採用される可能性が上がります。
また、ITスキル習得に向けて勉強している姿勢を見せるのも有効です。特に資格を取得するのがおすすめです。
IT業界への転職に役立つ資格
- ITパスポート
- 基本情報技術者
どちらもIT力を証明する国家試験です。
ITパスポートは共通的な知識、基本情報技術者は高度IT人材になるための基本的な知識の問題が出題されます。
基本情報技術者より、ITパスポートの方が初級資格です。ただし初級資格といっても国家試験のため難易度は高いです。
未経験でIT業界に転職する方法
転職する方法には次の3パターンがあります。
- 転職エージェントを利用する
- 転職サイトを利用する
- 企業のホームページから直接応募する
私は過去に4回転職活動をしていました。(その内訳は転職サイトを利用したのが2回、転職エージェントを利用したのが1回、企業のホームページから直接応募したのが1回)
それぞれ次のようなメリットとデメリットがあります。
転職エージェント
転職エージェントは、転職のプロが書類選考や面接のアドバイス、転職後のアフターフォローなどをしてくれるサービスです。転職エージェントを利用するメリットは、転職者の適性や経験に合った企業を紹介してくれるところです。
ただ転職エージェントは登録すると電話やメールでの連絡がたくさん来ます。自分のペースで進めたい人やそっとしておいてほしい人にとっては「めんどくさい」と感じるかもしれませんが、転職活動を誰かに相談しながら進めたい人にはおすすめです。
ポイント
- 向いている人:転職活動を誰かに相談しながら進めたい人
- 向いてない人:転職活動を自分のペースで進めたい人
主な転職エージェントは次のとおりです。私は「doda」を利用していました。
転職エージェント | 説明 |
doda | CMでもよく見かける転職エージェントとして有名なdoda。 総合型転職エージェントでありながら、ITエンジニア転職に強いのが特徴です。 |
マイナビ IT AGENT | 業界大手マイナビが運営する転職エージェント。ITエンジニア限定の転職サービスであり、独占求人を多く持っているのが特徴です。 |
レバテックキャリア |
ITエンジニアの求人案件に特化した専門性の高い転職支援サービス。ITエンジニアやWEBデザイナー向けの求人案件が多いのが特徴です。 |
自分に合うエージェントと出会えるかどうかが、転職エージェントを利用して転職を進める上では重要なポイントです。
転職サイト
転職サイトは、転職サイトが掲載している求人の中から自分が好きな企業を選んで応募できるサービスです。
転職サイトを利用するメリットは、自身が望む求人をいつでも自由に検索でき、応募できるところです。転職活動を自分のペースで進めたい人におすすめです。
ポイント
- 向いている人:転職活動を自分のペースで進めたい人
- 向いてない人:転職活動を誰かに相談しながら進めたい人
転職サイトにも色々ありますが、今回は私が利用していた「リクナビNEXT」を紹介します。
転職サイト | 説明 |
リクナビNEXT | 国内最大級の求人サイトであるリクナビNEXT。圧倒的な知名度と会員数を誇り、多くの転職者がリクナビNEXTを利用しています。 |
企業のホームページから直接応募する
最後は、転職サイトや転職エージェントを利用せず、企業のホームページから直接応募する方法です。
私は30代後半のとき この方法を利用して転職活動を行い、最終面接まで2社たどり着きました。(ただ転職するのは途中でやめたため、最終面接は辞退しています)
なぜこの方法を選択したかというと、企業は良い人材を採用するためにお金をかけて、転職エージェントや転職サイトを利用しています。転職エージェントに関しては採用が決まれば報酬が入る仕組みになっています。であれば、企業のホームーページから直接応募した方が採用されやすいのでは?と考えたためです。(実際に採用されやすいかは不明です)