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【OSI参照モデル】アプリケーション層とは

アプリケーション層

アプリケーション層とは、OSI参照モデルの第7層(レイヤ7)で定義されている層で、その役割は利用者が操作するアプリケーションが提供する機能についての仕様や通信手順などを定めることです。

私たちが普段生活する上で当たり前になってきているコンピュータでの操作。例えば Webサイトの閲覧 や 電子メールの送受信、ファイルのアップロードやダウンロードなどの操作が実現しているのは、アプリケーション層がコンピュータと利用者の架け橋となりサービス(通信プロトコル)を提供しているからです。

アプリケーション層とは

上記はアプリケーション層のイメージ図です。Webサイトの閲覧には「HTTP」と呼ばれるプロトコルが定義されており、「HTTP」を使うことでWebサイトが閲覧できます。

それと同じように電子メールを送る際には「SMTP」、ファイル転送の際には「FTP」と呼ばれるプロトコルを使うことで、アプリケーションの機能が使用できます。

英語と日本語だと会話が成立しないのと同じで、通信もルールを決めてやり取りをしています。そのルールのことをプロトコルといいます。

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アプリケーション層で使用される主なプロトコル

アプリケーション層で使用される主なプロトコルは次の通りです。

プロトコル説明
HTTP(Hypertext Transfer Protocol)Webサイトを表示する際に使用するプロトコル。HTMLやXML、画像、音楽などの様々なデータの受け渡しを行う。デフォルトのポートは「80」を使用。トランスポート層ではTCPを使用する。
SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)電子メールを送信する際に使用するプロトコル。ポート番号は「25」を使用。トランスポート層では通常はTCPが使われる。
POP3(Post Office Protocol)電子メールを受信する際に使用するプロトコル。ポート番号はPOP2では「109」、POP3では「110」を使用。トランスポート層ではTCPを使用する。
IMAP(Internet Message Access Protocol)電子メールを受信する際に使用するプロトコル。POPとの主な違いは、受信するとメールサーバから消えるPOPとは違いIMAPはメールサーバに受信メールが残る。TCPを利用する場合は、IMAP4ではポート番号「143」、IMAP over SSL/TLS(IMAPS)では「993」を使用する。
Telnet(Teletype network)遠隔地にあるサーバやルータを遠隔操作する際に使用するプロトコル。ポート番号は「23」を使用。
FTP(File Transfer Protocol)ファイルを転送する際に使用するプロトコル。ポート番号は「20」「21」を使用。トランスポート層ではTCPを使用する。
DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)IPアドレスを自動的に採番し各コンピュータに割り振るプロトコル。ポート番号は「66」「67」を使用。トランスポート層ではUDPを使用する。
NTP(Network Time Protocol)ネットワークに接続されているコンピュータの時刻を正しい時刻へ同期するためのプロトコル。ポート番号は「123」を使用。トランスポート層ではUDPを使用する。
DNS(Domain Name System)IPアドレスからドメイン名を導き出すプロトコル。
SNMP(Simple Network Management Protocol)インターネット上のネットワーク機器を監視するためのプロトコル。ポート番号は「161」「162」を使用。トランスポート層ではUDPを使用する。

OSI参照モデル 各層の役割

層(レイヤ)名称説明
7層(L7)アプリケーション層利用者が使うアプリケーションが通信できるようにするため約束事を定義
6層(L6)プレゼンテーション層通信を行う上でのデータや画像などのデータ形式の約束事を定義
5層(L5)セッション層通信を確立(開始・終了)するための約束事を定義
4層(L4)トランスポート層通信する際の信頼性についての約束事を定義
3層(L3)ネットワーク層データを目的地まで届けるための約束事を定義
2層(L2)データリンク層隣接する機器間でデータの送受信を行うための約束事を定義
1層(L1)物理層電気信号などに変換するための約束事を定義

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