目次
ITエンジニアの平均年収
スキル別の平均年収
経済産業省の調査(平成29年)によると、スキルにより年収がだいぶ異なるようです。
「レベル1」「レベル2」は若手、「レベル3」は中堅、「レベル4」はリーダ、「レベル5」は指導者や幹部、「レベル6」以降は国内や国外で著名なレベルに分類されています。
レベル | 年収 | レベルの説明 |
レベル1 | 437万 | 新人・初級者レベル/仕事に慣れ始めたレベル |
レベル2 | 499万 | 上位者の指導のもとに仕事ができる若手人材レベル |
レベル3 | 576万 | 独立して仕事ができる中堅人材レベル |
レベル4 | 726万 | 部下を指導できるチームリーダレベル |
レベル5 | 937万 | 社内での指導者・幹部レベル |
レベル6/レベル7 | 1129万 | 国内で著名なレベル/国際的に著名なレベル |
この表から「レベル1」~「レベル3」は緩やかに上昇しているのに対し、「レベル4」以降は上昇幅が大きくなっていることがわかります。
参考文献
出典:経済産業省「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」
年齢別の平均年収
年齢別の平均年収は次のとおりです。
年齢 | 平均年収 |
20代 | 413万 (350万~450万) |
30代 | 526万 (350万~650万) |
40代 | 646万 (450万~750万) |
50代 | 754万 (450万~950万) |
年齢が上がるにつれて年収も上がっています。
20代は「350万~450万」の範囲で最小~最大の差はそこまでありません。しかし50代になると「450万~950万」と最小~最大の差は大きく、同じ50代でも年収に差がついているのがわかります。
参考文献
出典:経済産業省「IT人材に関する各国比較調査結果報告書」
職種別の平均年収
職種別の平均年収は次のとおりです。
職種・役割 | 平均年収 |
コンサルタント | 928万円 |
プロジェクトマネージャ | 891万円 |
高度SE・ITエンジニア(基盤設計担当・ITアーキテクト) | 778万円 |
SE・プログラマ(顧客向けシステムの開発・実装) | 593万円 |
SE・プログラマ(ソフトウェア製品の開発・実装) | 568万円 |
SE・プログラマ(組込みソフトウェアの開発・実装) | 603万円 |
IT技術スペシャリスト(特定技術(DB・NW・セキュリティ等)) | 758万円 |
IT運用・管理(顧客向け情報システムの運用) | 608万円 |
IT保守(顧客向け情報システムの保守サポート) | 592万円 |
IT教育(IT関連講師・インストラクタ等) | 651万円 |
IT業務の営業・マーケティング | 783万円 |
ITコンサルタントやプロジェクトマネージャなど、案件を管理・進行していくポジションの平均年収は約900万とかなり高収入ですが、SE/プログラマの平均年収は約600万になっています。またデータベースやセキュリティなどのスペシャリストであれば758万円と、SE/プログラマより高収入であることがわかります。
参考文献
出典:経済産業省「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」
ITエンジニアが年収を上げるためのコツ
ITスキルを磨く
ITエンジニアが年収を上げるために実施する基本的なことはITスキルを磨くことです。「スキル別の平均年収」のようにスキルにより年収が変わります。
例えば「プログラマ」であれば、年収アップが狙える「プロジェクトリーダ」や「プロジェクトマネージャ」といった職に就くために、上流工程を経験するべきです。下流工程しかやっていないと年収アップはそこまで望めません。
また「希少価値の高いスキルを磨く」のも年収アップに繋がります。AI(人工知能)の分野や専門性の高い「セキュリティ」や「クラウド」などのスキルを磨いておくと、仕事や転職の時に高く評価されるはずです。
職種を変えてステップアップする
「職種別の平均年収」のように職種によって年収が変わります。
「プロジェクトマネージャ」などのマネジメント職や「ITコンサルティング」は年収が高めの職種です。特にITコンサルティングは独立すると年収1000万円を稼ぐことも可能といわれている職種です。
その他にも「セキュリティエンジニア」「クラウドエンジニア」は市場価値が高く年収アップが見込める職種です。
自分の市場価値を知る
1つの企業に所属している間は、自分の市場価値は見えてきません。なぜなら自分を評価しているのは所属している企業のみだからです。
正確な適正年収を把握することは大切です。例えば、適正年収が700万なのに500万しかもらっていなかったら、もったいないと思いませんか?
また、適正年収が500万なのに600万の給料に対して不満をもっていませんか?
正確な適正年収を知るためには、自分の市場価値を調べる必要があります。自分の市場価値がわかれば、その価値に対して支払われるはずの適正年収を把握することができます。
市場価値を決めるのは転職市場
自分の市場価値を知る方法は、実際に転職活動をしてみることです。
私は過去に4回転職活動をしていました。転職活動をしていた理由は、転職することが目的でしたが、もう1つの目的は自分の市場価値を知ることでした。
転職時の面接では「希望の年収」を聞かれます。そのときの企業側の反応でその年収が高いものなのか、低いものなのか見極めることができます。
面接まで行かなくても、転職サイトには企業側がスカウトして転職を進める方法があります。転職サイトに自分の情報を登録し、企業からのスカウトを待ってみることも市場価値を測る方法のひとつです。
転職サイト | 説明 |
リクナビNEXT | 国内最大級の求人サイトであるリクナビNEXT。圧倒的な知名度と会員数を誇り、多くの転職者がリクナビNEXTを利用している。企業からのオファーあり。 |
また転職エージェントに登録するのも、自分の市場価値を測る方法のひとつです。
エージェントから見た自分の市場価値を教えてもらい、価値を上げるためにどのようなスキルが必要かなどのアドバイスをもらうことで将来へのキャリアパスを明確にすることもできます。
転職エージェント | 説明 |
doda | 転職エージェントとして有名なdoda。総合型転職エージェントでありながら、ITエンジニア転職に強いのが特徴。 |
マイナビ IT AGENT | 業界大手マイナビが運営する転職エージェント。ITエンジニア限定の転職サービスであり、独占求人を多く持っているのが特徴。 |
レバテックキャリア | ITエンジニアの求人案件に特化した専門性の高い転職支援サービス。ITエンジニアやWEBデザイナー向けの求人案件が多いのが特徴。 |
給料の高い企業に転職する
年収を上げるための方法で一番手っ取り早いのが「給料の高い企業に転職する」ことです。
自分が所属している会社の主任や係長、課長、部長といった役職者がどれくらいの給料をもらっているか把握している人は少ないと思います。
ただ正確ではなくてよいので、ざっくりどのくらいの給料をもらっているか知ることは大切です。
なぜなら、そもそも自分が所属している企業の給料が低い場合、いつまで経っても給料アップが見込めないからです。
自分の市場価値を把握し、その価値よりも所属会社の給料が低い(今後もそこまで給料アップが見込めない)のであれば、市場価値にあった適正年収を支払ってくれる企業に転職するのもいいかもしれません。