ブロックチェーン

暗号資産(仮想通貨)とは

2023年4月18日

暗号資産(仮想通貨)

暗号資産(仮想通貨)とは

暗号資産(仮想通貨)とは、インターネット上でやり取りできる「財産的価値」のことです。銀行などの第三者を介さずにインターネット上で取引できるため、高い注目を集めています。

代表的な暗号資産(仮想通貨)には、ビットコインやイーサリアムなどがあります。

暗号資産(仮想通貨)はインターネット上で管理されている「データ資産」のため、実体はありません。よくビットコインの「B」マークがついたコインの絵がありますが、あくまでもイメージであり、お金のように実体はありません。

ビットコイン

暗号資産(仮想通貨)で有名なビットコインは、発行総量が2100万BTCという上限があり、元々希少性が高くなるように設計されている点が金(ゴールド)の希少価値と似ているといわれています。

そのため、ビットコインは「デジタルゴールド」とも呼ばれています。

デジタルゴールド

ビットコインは、金(ゴールド)と同じような「価値」があるもので、さらに銀行などの第三者を介さずにインターネット上で取引が可能です。そのため、高い注目を集めています。

ここがポイント

暗号資産(仮想通貨)の特徴

  • 特定の国家による価値の保証を持たない資産:日本円やドルなどのように国がその価値を保証している通貨(法定通貨)ではない
  • 暗号化されたデジタル資産:インターネット上で管理されている資産、銀行などの第三者を介さずにインターネット上で取引できる

暗号資産と仮想通貨どちらの呼び方が正しいの?

暗号資産と仮想通貨は、呼び方が違うだけで同じ意味です。

2020年5月1日に金融庁が正式名称を「仮想通貨」から「暗号資産」に変更しました。海外では一般的に「暗号資産」と呼ばれていますが、日本では「仮想通貨」という呼び方が定着していたため、変更後も「暗号資産」ではなく「仮想通貨」という言葉を使う書籍やサイトが存在しています。

変更した主な理由は、通貨という響きが、日本円などの通貨と混同しないようにするためです。またG20 などの国際会議では「Crypto asset(暗号資産)」と表現されるようになったので、日本も同じ呼び方に合わせました。

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電子マネーとの違い

暗号資産(仮想通貨)は実体を持たない「データ資産」であるため、電子マネーと混同しがちですが、異なる性質のものです。

そのものに価値がある暗号資産(仮想通貨)とは違い、電子マネーは電子化された決済手段です。

「PayPay」「nanaco」「WAON」「Suica」などの電子マネーを利用することで、現金(法定通貨)をデータ化して決済を可能にしています。

そして、次のようなメリットがあります。

  • キャッシュレスで現金いらず、支払いがスムーズにできる
  • お買い物をしながらポイントが貯まる
  • 利用履歴が閲覧できるので家計簿がつけやすい

ここがポイント

暗号資産(仮想通貨)と電子マネーの違い

  • 暗号資産:デジタル資産(暗号資産そのものに価値がある)
  • 電子マネー:電子化された決済手段(法定通貨の支払いを便利にするもの)

暗号資産(仮想通貨)の仕組み

暗号資産(仮想通貨)はブロックチェーンという技術によって、インターネット上での取引の正当性を検証しています。

ブロックチェーンとは、取引データをまとめた「ブロック」という単位で管理し、その「ブロック」を「チェーン」のようにつないで保管する技術のことです。

ブロックチェーンのイメージ例

「サトシ・ナカモト」という名前を使った人物(またはグループ)が、ビットコインの公開取引台帳としての役割を果たすために発明したのがブロックチェーンです。

データの破壊・改ざんが極めて困難なこと、障害によって停止する可能性が低いシステムが作れるなどの特徴を持つため大きな注目を集めています。

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従来の中央集権型のシステムは、次の図のように第三者機関が取引履歴を管理する仕組みになっています。

中央集権型のイメージ図

第三者機関が取引履歴を管理しているため、管理者がサービスを停止すればデータは消失し、管理者の都合によってデータが抹消される可能性もあります。

一方ブロックチェーンは、たとえサービス提供者であっても記録されたデータを消去できません。また参加者が自身の取引データを削除すこともできません。

ブロックチェーンのイメージ例

ブロックチェーン化された取引履歴は、特定の管理組織が存在する「中央集権型」とは異なり、ブロックチェーンの参加者がそれぞれ情報を共有し、常に同期される「分散型」のシステムで管理されます。

そのため、銀行などの第三者機関を介さずに、ブロックチェーンの参加者と直接取引ができます。

また特定の管理組織がいないブロックチェーンでは、取引データが正しいものかを判断する仕組みが必要です。その仕組みを「コンセンサスアルゴリズム」といいます。

コンセンサスアルゴリズムの例

コンセンサスアルゴリズムに基づいて、正しいと判断されたときに初めてブロックの最後尾に取引データ(新しいブロック)が追加されます。

ブロックチェーンの詳細はこちら

》ブロックチェーンの仕組みを分かりやすく解説

暗号資産(仮想通貨)の種類

暗号資産(仮想通貨)は、世界中で9,000種類以上存在していると言われています。(※2023年3月時点)

代表的な暗号資産(仮想通貨)は次のとおりです。

暗号資産(仮想通貨)説明
ビットコイン(BTC)最も有名な暗号資産。発行総量が2100万BTCという上限があり、元々希少性が高くなるように設計されている点が金(ゴールド)の希少価値と似ていることから「デジタルゴールド」とも呼ばれている。
イーサリアム(ETH)ビットコインの次に有名な暗号資産。厳密にいうとイーサリアムとはプラットフォームのことで、そこで利用される暗号資産はイーサ(ETH)と呼ばれている。「スマート・コントラクト」という契約行動をプログラム化し、自動的に実行する仕組みが導入されている。
イーサリアムクラシック(ETC)2016年にイーサリアム上のサービスで起こったハッキング事件がきっかけに誕生したもの。イーサリアムクラシックは、基本的にはイーサリアムと同様の機能を持っているが、発行数に上限があり、減少期を定めている点が違う。
リスク(LSK)リスク財団によって開発・運営が行われている暗号資産で、プログラミング言語にJavaScriptを採用しているのが特徴。多くの開発者が使用している言語のため、ブロックチェーン技術を活用したサービスの開発に、リスクのプラットフォームを使うことで開発が比較的容易になると考えられる。
リップル(XRP)米国のリップル社が運営する決済、送金システムで使用される暗号資産。このシステムは、リップル社という管理者がいて、通常のブロックチェーンではなく「XRP Ledger」と呼ばれるリップル社が開発した独自のブロックチェーンによって管理されているのが特徴。
ネム(XEM)ネムはNew Economy Movement(新しい経済運動)の略称で、国や政府が管理する既存の枠組みではなく、分散化・経済的な自由・平等といった原則に基づいた新しい経済の枠組みを確立することを目標に作られた。
ライトコイン(LTC)元Googleのエンジニアである「チャーリー・リー」氏によって作られた暗号資産。ビットコインが基になっているのが特徴で、ビットコインが抱えるシステム上の課題を解決するために作られた。
ビットコインキャッシュ(BCH)ビットコインから派生した暗号資産。ビットコインが抱えるシステム上の課題を解決するためにハードフォーク(分裂)して誕生したのがビットコインキャッシュと言われている。
モナコイン(MONA)インターネット掲示板2ちゃんねる(現5ちゃんねる)発祥の日本初の暗号資産。ゲーム内の通貨のようなものとして、日本人を中心としたコミュニティで利用されている。

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