POPとIMAPの違い
POP(Post Office Protocol)とIMAP(Internet Message Access Protocol)はどちらもメールを受信する際に使用するプロトコルです。
では、何が違うのでしょうか。それはメールを保管している場所の違いです。
POPとIMAPの違いを説明する前に、まずはメール受信までの簡単な流れについて説明していきます。
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メール受信までの流れ
メール送受信の流れで登場するのは、メール送信者とメール送信者のメールサーバ、そしてメール受信者とメール受信者のメールサーバです。
まずはメール送信者が「SMTP」を利用してメールを送信します。送信したメールは送信者のメールサーバに送られます。
メールを受け取った送信者のメールサーバは、宛先メールアドレスのドメイン(@以降のドメイン)からDNSより名前解決してIPアドレス(受信者メールサーバのIPアドレス)を取得します。
IPアドレスを取得したら受信者のメールサーバに「SMTP」を利用してメールを転送します。
送信されたメールは受信者のメールサーバが保管。そして、受信者は「POP」もしくは「IMAP」を利用してメールサーバにメールが届いていないかを定期的に問い合わせをおこないます。
この問い合わせには「ユーザ名」と「パスワード」情報が付与されており、メールサーバは「ユーザ名」と「パスワード」情報があっているかを確認し、認証が成功するとメールサーバが保管していたメールを受信者が受け取ることができます。
POPはメールサーバからメールをダウンロードする
「POP」を利用してメールを受信する場合の特徴は、メールサーバに届いたメールを受信者のコンピュータにダウンロードするところです。そのため、メールはダウンロードした受信者のコンピュータ内に保存され、POPでダウンロードされたメールはメールサーバには残りません。
※ただし、メールサーバに一定期間メールを残すように設定することで、メールサーバにその期間の間メールを残すことも可能です。
IMAPはメールサーバのメールを閲覧する
「IMAP」を利用してメールを受信する場合の特徴は、受信者のコンピュータ内にメールをダウンロードする「POP」とは違い、メールサーバに届いたメールを閲覧するところです。
メールは常にメールサーバに保管され、受信者のコンピュータ内にはメールを保管しません。(※設定によりメールを受信者のコンピュータにダウンロードすることもできます。)
IMAPのメリットはメールサーバ上で、未読・既読といった操作も共有されているので、どの端末(パソコンやスマホなど)からメールを閲覧しても状態が変わらない(一元管理されている)ところです。
ただし、メールサーバにも容量の上限があるので、上限に達するとメールが受信できなくなります。そのため上限に達する前にメールサーバのメールを削除する必要があります。