PHP入門

【PHP入門】変数

2021年5月30日

はじめに

前回の記事では、PHPの開発環境構築の手順について紹介しました。

本記事では、PHPの変数について紹介します。

PHPの変数

変数とは数値や文字などを格納しておく箱のようなものです。

変数のイメージ

PHPの変数は次のように先頭に「$(ドル記号)」を付けます。

$変数名 = 値;

例えば次の例では「a」という名前の変数に「1」という数値を入れています。

$a = 1;
変数に値を入れることを代入といいます。

スポンサーリンク

変数名として利用できる文字は次のとおりです。

変数名で利用できる文字

  • 半角英数字と「_(アンダースコア)」が使える
  • 先頭文字に数値は使えない
  • 大文字と小文字は区別される

変数の型

PHPでは、変数を定義するとき変数の型を指定する必要がありません。変数に値を代入すると自動的に型が決まります。

PHPには次のような型があります。

変数の型読み方説明使用例
integer(int)インテジャー小数点がつかない数値(整数型)$a = 123;
float または doubleフロート(ダブル)小数点がつく数値(浮動小数点数型)$a = 0.123;
boolean(bool)ブーリアンtrue(真) または false(偽)のどちらかの値を持つ(論理型)$a = true;
stringストリング文字列$a = "あいうえお"
NULLヌル変数が値を持たないことを表す(NULL型)$a = NULL;

変数の情報を表示する(var_dump)

var_dumpは変数の情報を表示する関数です。var_dump関数を使うことで変数の型を表示できます。

[var_dumpの使用例]

// 整数型
$a = 123;
var_dump($a);
echo "<br />";

// 浮動小数点数型
$b = 0.123;
var_dump($b);
echo "<br />";

// 論理型
$c = true;
var_dump($c);
echo "<br />";

// 文字列
$d = "あいうえお";
var_dump($d);
echo "<br />";

// NULL型
$e = NULL;
var_dump($e);

[実行結果]

int(123)
float(0.123)
bool(true)
string(15) "あいうえお"
NULL

var_dump 関数で確認した結果、変数の型を確認できました。

$a = 123; →  int(123)

$b = 0.123; → float(0.123)

$c = true; → bool(true)

$d = "あいうえお"; → string(15) "あいうえお"

$e = NULL; → NULL

型の変換(キャスト)

変数の型を別の型に変換することをキャストといいます。

キャストするには、主に次のような書式を使います。

書式キャスト後の型
(int) または intval関数整数型
(float) または floatval関数浮動小数点数型
(bool) または boolval関数論理型
(string) または strval関数文字列

スポンサーリンク

型変換(キャスト)の使用例

以下は整数型と文字列にキャストする例です。

[キャストの使用例]

// 文字列 → 整数
$a = "1";
var_dump((int)$a);
echo "<br />";

// 小数 → 整数
$b = 1.5;
var_dump(intval($b));
echo "<br />";

// 整数 → 文字列
$c = 100;
var_dump((string)$c);
echo "<br />";

// 論理 → 文字列
$d = true;
var_dump(strval($d));

[実行結果]

int(1)
int(1)
string(3) "100"
string(1) "1"

var_dump 関数で確認した結果、次のようにキャストされていることがわかります。

■整数型にキャスト

$a = "1"; → int(1)

$b = 1.5; → int(1) ※整数のみとなる

■文字列にキャスト

$c = 100; → string(3) "100"

$d = true; → string(1) "1" ※論理型を文字列に変換するとtrueは1、falseは空文字になる

型の判定

PHPでは、次の関数を使うことで、変数の型を調べられます。関数の戻り値は、その型であれば true、違う型であれば false を返却します。

関数説明
is_numeric( $value )$valueが数字または数値形式の文字列であるかを調べる
is_int( $value )$valueが整数型かどうかを調べる
is_float( $value )$valueが浮動小数点数型かどうかを調べる
is_bool( $value )$valueが論理型かどうかを調べる
is_string( $value )$valueが文字列かどうかを調べる
is_null($value )$valueがNULLかどうかを調べる

型判定の使用例

以下は、is_numeric関数とis_string関数の使用例です。

[is_numeric関数]

$a = is_numeric(123); // $aにはtrueが入る
$a = is_numeric("あいうえお"); // $aにはfalseが入る

[is_string関数]

$a = is_string("あいうえお"); // $aにはtrueが入る
$a = is_string(123); // $aにはfalseが入る

終わりに

本記事では、PHPの変数について紹介しました。

次回の記事では、PHPの配列について紹介します。

次回の記事

helpful