はじめに
前回の記事では、PHPの開発環境構築の手順について紹介しました。
前回の記事
本記事では、PHPの変数について紹介します。
PHPの変数
変数とは数値や文字などを格納しておく箱のようなものです。
PHPの変数は次のように先頭に「$(ドル記号)」を付けます。
$変数名 = 値;
例えば次の例では「a」という名前の変数に「1」という数値を入れています。
$a = 1;
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変数名として利用できる文字は次のとおりです。
変数名で利用できる文字
- 半角英数字と「_(アンダースコア)」が使える
- 先頭文字に数値は使えない
- 大文字と小文字は区別される
変数の型
PHPでは、変数を定義するとき変数の型を指定する必要がありません。変数に値を代入すると自動的に型が決まります。
PHPには次のような型があります。
変数の型 | 読み方 | 説明 | 使用例 |
integer(int) | インテジャー | 小数点がつかない数値(整数型) | $a = 123; |
float または double | フロート(ダブル) | 小数点がつく数値(浮動小数点数型) | $a = 0.123; |
boolean(bool) | ブーリアン | true(真) または false(偽)のどちらかの値を持つ(論理型) | $a = true; |
string | ストリング | 文字列 | $a = "あいうえお" |
NULL | ヌル | 変数が値を持たないことを表す(NULL型) | $a = NULL; |
変数の情報を表示する(var_dump)
var_dumpは変数の情報を表示する関数です。var_dump関数を使うことで変数の型を表示できます。
[var_dumpの使用例]
// 整数型
$a = 123;
var_dump($a);
echo "<br />";
// 浮動小数点数型
$b = 0.123;
var_dump($b);
echo "<br />";
// 論理型
$c = true;
var_dump($c);
echo "<br />";
// 文字列
$d = "あいうえお";
var_dump($d);
echo "<br />";
// NULL型
$e = NULL;
var_dump($e);
[実行結果]
int(123)
float(0.123)
bool(true)
string(15) "あいうえお"
NULL
var_dump 関数で確認した結果、変数の型を確認できました。
$a = 123; → int(123)
$b = 0.123; → float(0.123)
$c = true; → bool(true)
$d = "あいうえお"; → string(15) "あいうえお"
$e = NULL; → NULL
型の変換(キャスト)
変数の型を別の型に変換することをキャストといいます。
キャストするには、主に次のような書式を使います。
書式 | キャスト後の型 |
(int) または intval関数 | 整数型 |
(float) または floatval関数 | 浮動小数点数型 |
(bool) または boolval関数 | 論理型 |
(string) または strval関数 | 文字列 |
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型変換(キャスト)の使用例
以下は整数型と文字列にキャストする例です。
[キャストの使用例]
// 文字列 → 整数
$a = "1";
var_dump((int)$a);
echo "<br />";
// 小数 → 整数
$b = 1.5;
var_dump(intval($b));
echo "<br />";
// 整数 → 文字列
$c = 100;
var_dump((string)$c);
echo "<br />";
// 論理 → 文字列
$d = true;
var_dump(strval($d));
[実行結果]
int(1)
int(1)
string(3) "100"
string(1) "1"
var_dump 関数で確認した結果、次のようにキャストされていることがわかります。
■整数型にキャスト
$a = "1"; → int(1)
$b = 1.5; → int(1) ※整数のみとなる
■文字列にキャスト
$c = 100; → string(3) "100"
$d = true; → string(1) "1" ※論理型を文字列に変換するとtrueは1、falseは空文字になる
型の判定
PHPでは、次の関数を使うことで、変数の型を調べられます。関数の戻り値は、その型であれば true、違う型であれば false を返却します。
関数 | 説明 |
is_numeric( $value ) | $valueが数字または数値形式の文字列であるかを調べる |
is_int( $value ) | $valueが整数型かどうかを調べる |
is_float( $value ) | $valueが浮動小数点数型かどうかを調べる |
is_bool( $value ) | $valueが論理型かどうかを調べる |
is_string( $value ) | $valueが文字列かどうかを調べる |
is_null($value ) | $valueがNULLかどうかを調べる |
型判定の使用例
以下は、is_numeric関数とis_string関数の使用例です。
[is_numeric関数]
$a = is_numeric(123); // $aにはtrueが入る
$a = is_numeric("あいうえお"); // $aにはfalseが入る
[is_string関数]
$a = is_string("あいうえお"); // $aにはtrueが入る
$a = is_string(123); // $aにはfalseが入る
終わりに
本記事では、PHPの変数について紹介しました。
次回の記事では、PHPの配列について紹介します。
次回の記事