はじめに
前回の記事では、Javaの変数について紹介しました。
前回の記事
本記事では、Javaの配列について紹介します。
配列とは
配列とは、複数の同じ型の変数を1つにまとめたものです。
変数は、数値や文字などを格納しておく箱のようなものです。変数には1つの値しか格納することができません。それに比べて配列は、数値や文字などを格納しておく箱のようなものが複数あるため、複数の値を格納することができます。
以下は、変数と配列のイメージ図です。
配列要素の参照と代入
それでは、実際にプログラムで配列を宣言し、配列に値を代入、そして代入した値を参照する方法を説明していきます。
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[配列の例]
public class ArraySample { public static void main(String[] args) { int[] a = new int[4]; // 配列に値を代入 a[0] = 100; a[1] = 111; a[2] = 222; a[3] = 333; a[4] = 444; // 配列の値を参照 System.out.println("配列の0番目の値:" + a[0]); System.out.println("配列の1番目の値:" + a[1]); System.out.println("配列の2番目の値:" + a[2]); System.out.println("配列の3番目の値:" + a[3]); } }
[実行結果]
配列の0番目の値:100 配列の1番目の値:111 配列の2番目の値:222 配列の3番目の値:333
まず配列の宣言はnew演算子を用いて次のように行います。
int[] a = new int[4];
int[4]の4は配列の大きさ(要素数)をあらわしています。(int型の箱を4つ作るイメージ)
そして、配列への代入は次のように行います。
a[0] = 100;
a[1] = 111;
a[2] = 222;
a[3] = 333;
配列は"0"から指定するため、a[4]を指定すると配列の範囲外となりエラーが発生します。
今回の例では、new演算子を用いて、配列を宣言していますが、次のようにnew演算子を使わずに配列を宣言し、値を代入することもできます。
int[] a = {100,111,222,333};
配列の要素数を求める
配列の要素数を求めるには「length」を使用します。
[lengthの使用例]
public class ArrayLengthSample { public static void main(String[] args) { int[] a = new int[4]; a[0] = 100; a[1] = 111; a[2] = 222; a[3] = 333; System.out.println("配列の要素数:" + a.length); } }
[実行結果]
配列の要素数:4
多次元配列とは
多次元配列とは、2次元配列以上の配列のことです。
1次元配列は、要素数に応じて横に増えていくイメージの配列です。
それに対して2次元配列は、要素数に応じて縦と横に増えていくイメージの配列。
3次元配列は、要素数に応じて縦と横に増えさらにそれを積み重ねたイメージの配列です。
もっと複雑な4次元配列以上の配列もあります。
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多次元配列への代入と参照
それでは、実際にプログラムで多次元配列(今回の例は2次元配列)を宣言し、多次元配列に値を代入、そして代入した値を参照する方法を説明していきます。
[2次元配列の例]
public class MultiArraySample { public static void main(String[] args) { // 2次元配列の作成 int[][] a = { {1,2,3}, {10,11,12} }; // 2次元配列の値を参照 System.out.println("配列の[0]の0番目の値:" + a[0][0]); System.out.println("配列の[0]の1番目の値:" + a[0][1]); System.out.println("配列の[0]の2番目の値:" + a[0][2]); System.out.println("配列の[1]の0番目の値:" + a[1][0]); System.out.println("配列の[1]の1番目の値:" + a[1][1]); System.out.println("配列の[1]の2番目の値:" + a[1][2]); } }
[実行結果]
配列の[0]の0番目の値:1 配列の[0]の1番目の値:2 配列の[0]の2番目の値:3 配列の[1]の0番目の値:10 配列の[1]の1番目の値:11 配列の[1]の2番目の値:12
new演算子を用いて多次元配列を宣言することもできますが、今回の例ではnew演算子を使用せず、多次元配列を宣言し、値を代入しています。
■new演算子で多次元配列を宣言する場合
int[][] a = new int[3][3];
■new演算子を使わずに、多次元配列に値を代入する場合
int[][] a = {
{1,2,3},
{10,11,12}
};
2次元配列への代入は次のように行います。
a[0][1] = 1;
上記例ではa[0][1]に1を代入しています。
そして、2次元配列の値の参照は次のように行います。
System.out.println(a[0][0]);
上記例ではa[0][0]の値を表示しています。
多次元配列の要素数を求める
多次元配列の要素数を求めるには「length」を使用します。
[lengthの使用例]
public class MultiArrayLengthSample { public static void main(String[] args) { int[][] a = { {1,2,3}, {10,11} }; System.out.println("配列の[0]の要素数:" + a[0].length); System.out.println("配列の[1]の要素数:" + a[1].length); } }
[実行結果]
配列の[0]の要素数:3 配列の[1]の要素数:2
終わりに
本記事では、Javaの配列について紹介しました。
次回の記事ではJavaの演算子(算術演算子、代入演算子、インクリメント演算子、デクリメント演算子)について紹介します。