パレート図
パレート図は、主に数値データなどを統計してまとめ、これを分析して品質管理に役立てる手法である「QC七つ道具」の一つです。
パレート図では、項目を件数の多い順に棒グラフ、その累計値を折れ線グラフとして重ね合わせることで、重要な項目を把握することを目的としています。
次のグラフがパレート図の例です。
パレート図を用いることで製品の不良や欠点などを分解し、具体的な数値にすることで問題を把握することができます。
パレート図の作り方
[手順1] データの収集
まずは、パレート図を作成するためのデータを収集します。
[手順2] データの整理
次に収集したデータを整理し、表にまとめます。
今回は、ある製品に対するクレームの件数を例とします。
クレーム項目 | クレーム件数 | 割合 | 累積割合 |
A | 122 | 44.7% | 44.7% |
B | 80 | 29.3% | 74% |
C | 50 | 18.3% | 92.3% |
D | 20 | 7.3% | 99.6% |
E | 1 | 0.4% | 100% |
合計 | 273 |
表はクレーム項目の多い順に並べます。
そして割合は
割合 = 件数 / 総件数
で求めます。例えばクレーム項目「B」の割合は「80 / 273 = 0.293...」となり29.3%です。
最後に累積割合は、順番に累積を加算していきます。例えばクレーム項目「A」の割合は44.7%、クレーム項目「B」の割合は29.3%なので、クレーム項目「B」の累積割合は「44.7 + 29.3 = 74」です。
[手順3] 棒グラフの作成
パレート図の棒グラフを作成します。棒グラフはクレーム項目とクレーム件数で作成します。
左側の縦軸はクレーム件数、横軸にはクレーム項目を並べます。
[手順4] 折れ線グラフの追加
次にパレート図の折れ線グラフを作成します。折れ線グラフは累積割合で作成します。
右側の縦軸(第2軸)に累積割合を並べます。累積割合は0%~100%の範囲で書くのが一般的です。
これでパレート図は完成です。
パレート図からクレーム項目「A」と「B」だけで全体の74%を占めていることが分かります。
helpful
この記事は役に立ちましたか?