システム開発

クリティカルパスとは

2019年9月4日

◯◯の作業よろしくね
はい!任せてください
その作業は、クリティカルパス上の作業だから遅れが出ないように気をつけるように
はい、気をつけます。遅れたら全体の遅延に繋がるから大変だ・・・

 

スケジュール管理でよく使われるガントチャート そして アローダイアグラム

本記事では、アローダイアグラムでよく使われる言葉「クリティカルパス」について分かりやすく解説していきます。

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クリティカルパスってなに?

クリティカルパスとは、スケジュール上で「最重要なルート」のことを指します。クリティカルパスを説明するにはアローダイアグラムの知識が必要となるので、まずはアローダイアグラムについて説明していきます。

アローダイアグラムとは

アローダイアグラムとは、作業の流れと、その作業に要する日数を分かりやすく図にあらわしたものです。

例えば、以下のような作業があるとします。

作業作業日数先行作業
Aシステム設計10日-
Bプログラミング30日A
Cインフラ環境構築10日A
Dデータベース作成25日B
Eシステム試験20日B
F受け入れ試験10日C , D, E

 

この作業を、アローダイアグラムで表すと以下のような図となります。

アローダイアグラムの例

  1. まずは作業A「システム設計」から作業を始めます。アローダイアグラムには①→②と表します。
  2. 作業B「プログラミング」の作業に着手する為には、作業Aが終わっていることが条件です。アローダイアグラムには①→②→③と表します。
  3. 作業C「インフラ環境構築」の作業に着手する為には、作業Aが終わっていることが条件です。アローダイアグラムには①→②→※点線矢印④と表します。
  4. 作業D「データベース作成」の作業を着手する為には、作業Bが終わっていることが条件です。アローダイアグラムには①→②→③→※点線矢印⑤と表します。
  5. 作業E「システム試験」の作業を着手する為には、作業Bが終わっていることが条件です。アローダイアグラムには①→②→③→⑥と表します。
  6. 最後に作業F「受け入れ試験」の作業を着手する為には、作業C,D,Eが終わっていることが条件です。

このようにアローダイアグラムは、実施する作業を矢印で繋ぎ作成していきます。

クリティカルパスとは

クリティカルパスとは、ルート上のどの作業が遅れても全体に影響が出るルートのことをいいます。そのため、クリティカルパス上のルートは日程的に余裕はなく、作業が遅れると全体に影響します。

クリティカルパス

先ほど登場したアローダイアグラムでは、①→②→③→⑤→⑥→⑦がクリティカルパスであり、最長ルートと同じです。

このアローダイアグラムの全体日数は75日です。(10日※作業A + 30日※作業B + 25日※作業D + 10日※作業F)

クリティカルパス上にない作業Cと作業Eは、多少の作業遅れ(全体に影響がでない日数)があっても全体の日程には影響しません。しかしクリティカルパス上にある作業A、作業B、作業D、作業Fは作業の遅れが全体の日程に影響します

例えば10日を予定していた作業Aが1日遅れると、全体の日数も1日遅れて76日となります。しかしクリティカルパス上にない作業Cが1日遅れても、全体の日数は75日と変わりません

クリティカルパス上の作業の遅れは、全体に影響する危険があるので要注意です

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