情報処理

応用情報技術者試験とは | 午前・午後対策

応用情報技術者試験とは

応用情報技術者試験は、独立行政法人「情報処理推進機構」(IPA)が主催している国家資格です。情報処理技術者試験の12区分の1つで、応用的知識や技能を問うレベル(レベル3)に位置づけられています。

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応用情報技術者試験の受験料は5,700円(税込)で年に2回春と秋に実施しています。

春期 秋期
試験日 4月の第3週の日曜日 10月の第3週の日曜日
受験申込み期限 1月上旬~2月末くらい 7月上旬~8月末くらい
合格発表日 5月下旬 11月下旬
試験会場 全国47都道府県の主要都市で実施
受験申込方法 独立行政法人「情報処理推進機構」(IPA)のホームページより申込

 

応用情報技術者試験は午前と午後の2部構成で行われます。午前・午後とも60点以上で合格となります。

午前 午後
試験時間 9:30~12:00(150分) 13:00~15:30(150分)
出題形式 多肢選択式(四肢択一) 記述式
出題数 80問 ※すべて解答 11問中 5問解答
合格ライン 60点以上 (100点満点) 60点以上 (100点満点)

応用情報技術者試験の合格率

年度 応募者数 受験者数 合格者数 合格率
平成30年 秋期 52,219人 33,932人 7,948人 23.4%
平成30年 春期 49,223人 30,435人 6,917人 22.7%
平成29年 秋期 50,969人 33,104人 7,216人 21.8%
平成29年 春期 49,333人 31,932人 6,443人 20.2%
平成28年 秋期 52,845人 35,064人 7,511人 21.4%
平成28年 春期 44,102人 28,229人 5,801人 20.5%
平成27年 秋期 50,594人 33,253人 7,791人 23.4%
平成27年 春期 47,050人 30,137人 5,728人 19.0%
平成26年 秋期 51,647人 33,090人 6,686人 20.2%
平成26年 春期 47,830人 29,656人 5,969人 20.1%
平成25年 秋期 54,313人 34,314人 6,362人 18.5%
平成25年 春期 52,556人 33,153人 6,354人 19.2%

応用情報技術者試験の午前対策

試験範囲

  1. 基礎論理(基礎論理、アルゴリズムとプログラミング)
  2. コンピュータシステム(コンピュータ構成要素、システム構成要素、ソフトウェア、ハードウェア)
  3. 技術要素(ヒューマンインタフェース、マルチメディア、データベース、ネットワーク、セキュリティ)
  4. 開発技術(システム開発、ソフトウェア開発管理)
  5. プロジェクトマネジメント
  6. サービスマネジメント(サービスマネジメント、システム監査)
  7. システム戦略(システム戦略、システム企画)
  8. 経営戦略(経営戦略マネジメント、技術戦略マネジメント、ビジネスインダストリ)
  9. 企業と法務(企業活動、法務)

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応用情報技術者試験 午前対策

応用情報技術者試験の午前対策で最も重要なことは過去問を解くこと。なぜなら40%~50%は過去問と全く同じ問題が出題されるためです。午前問題は80問です。約30問~40問は過去問と全く同じ問題が出題されるのです。

直近の試験では「平成30年秋期」は39問、「平成30年春期」は43問が過去問から出題されています。午前問題の合格ラインは48問以上正解すれば合格です。仮に過去問から40問出題され、過去問は全て正解している場合、残り40問中8問正解すれば合格できる計算となります。そう考えると過去問対策の重要性がわかります。

 

では過去何回分の試験対策をすれば良いのでしょうか。下記の表は過去5回分のデータです。

データを見る限り直近2回分からは出題されないなのが分かります。直近3回目~5年分で約30問前後というデータになっており、5年分対策していれば約40%、10年分対策してれば約50%という結果になっています。

年度 前 回 前々回 直近3回目~12回目 直近13回目~
平成30年 秋期 0問 0問 31問 8問
平成30年 春期 0問 0問 33問 10問
平成29年 秋期 0問 0問 29問 10問
平成29年 春期 0問 0問 29問 13問
平成28年 秋期 0問 0問 28問 10問

 

午前問題の過去問対策でおすすめなサイトが「応用情報技術者ドットコム」というサイトです。

 

Web上で過去問を解くことが出来るので、スマホで簡単に試験勉強する事が出来ます。

また解説もしっかり書かれているので、お勧めなサイトです。

私も大変お世話になりました。

 

おすすめなサイト:応用情報技術者ドットコム

基礎論理

応用情報技術者試験の勉強を始めて感じるのが、基礎論理の難しさです。参考書を読んでいて、ここで挫折してしまう人も多いのではないでしょうか。しかし午前問題で基礎論理はそこまで出題されません。しっかり理解することも大切ではありますが、まずは基礎論理にそこまで時間をかけずに、さっと読み、最悪は過去問を丸暗記という対策でもいいかもしれません。

コンピュータシステム

コンピュータの基礎知識。CPU、メモリ、ハードディスクなどパソコンの基本的な知識なので、用語は覚えておきたい分野です。

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技術要素

データベースやネットワーク、セキュリティなど、午後問題でも出題される内容になる為、ここはしっかり対策しておきたい分野です。特にセキュリティは午後問題は必須なので、しっかり学習しておくことをお勧めします。

開発技術

アジャイル開発やウォーターフォール開発など、システム開発やソフトウェア開発を行う上での専門知識です。ここも用語は覚えておきたい分野です。

プロジェクトマネジメント

プロジェクトマネジメントの知識です。午後問題でプロジェクトマネジメントを選択する場合はしっかり学習しておくことをお勧めします。またクリティカルパスのように知っていれば簡単な話も多いので、一通り目を通しておきたい分野です。

その他

サービスマネジメント、システム戦略、経営戦略、企業と法務の専門用語はしっかり覚えておきたい所です。特に損益分岐点や利益の計算方法、著作権、システム監査はよく出題されるので覚えておくことをお勧めします。

応用情報技術者試験 午前対策おすすめの参考書

令和02年【春期】【秋期】 応用情報技術者 合格教本

応用情報技術者試験の定番の参考書。

この1冊で試験対策は十分な充実した参考書です。

ただある程度知識のある人が読むレベルの参考書なので比較的難しい参考書ともいえます。

基礎知識がある人であればスラスラ読める内容ですが、

基礎知識がない人にとっては難易度が高いかもしれません。

キタミ式イラストIT塾 応用情報技術者 令和02年 (情報処理技術者試験)

応用情報技術者試験の参考書の中でも圧倒的にわかりやすい参考書です。

わかりやすさを重視している参考書なので、上の合格脚本が難しいと感じる人にお勧めです。

ただこの1冊だけでは、合格は難しいかもしれません。

なぜなら試験範囲が網羅されていないからです。

この「参考書」 を使用する場合は、過去問をとにかく解く事をお勧めします。

この参考書は1回すべて読み、その後は過去問を中心に学習し、過去問の解説が理解できない時に、この参考書を辞書代わりに使うという方法がお勧めです。

とにかく分かりやすい参考書なので、スラスラ読むことが出来ます。

応用情報技術者試験 午後対策

試験範囲

午後問題は問1の「情報セキュリティ」が必須問題です。そして残る問2~11の10問の問題から4問を選択して解答します。

出題内容 選択
問1 情報セキュリティ 必須
問2 経営戦略、情報戦略、戦略立案・コンサルティング技法 4問 選択
問3 プログラミング
問4 システムアーキテクチャ
問5 ネットワーク
問6 データベース
問7 組み込みシステム開発
問8 情報システム開発
問9 プロジェクトマネジメント
問10 ITサービスマネジメント
問11 システム監査

応用情報技術者試験 午後対策

午後問題の対策は自分の得意分野と不得意分野を把握することが大切です。午後問題の試験時間は150分です。全ての問題を解いている時間はありません。5問解答する必要があり、1問にかけられる時間は30分の計算です。

1問に30分あれば十分と思うかもしれませんが、午後問題は長文問題です。意外と時間に余裕はありません。そのため当日にどの分野を選択するか、ある程度決めておく必要があります。当日にすべての問題を見てから決めていたら時間が足りなくなります。

応用情報技術者試験の午後問題は過去と同じ問題は出題されません。自分が選択しようと思っていた分野が、当日、過去問とは違い難易度が高い事もあります。そのため試験当日は難易度が高ければ、すぐ諦めて違う分野を選択するなどの柔軟な判断で、得点が取れそうな分野を選択する事をお勧めします。

 

私は選択する分野を決めて試験に望んだら、その年はその分野の難易度が高く失敗した経験があります。

そうならない為にも当日は焦らず、柔軟な判断が重要です。

 

具体的な午後問題対策は、とにかく長文問題に慣れる事です。午後問題は時間との戦いでもあるので、長文問題に慣れておく必要があります。

また長文問題の中に答えが隠されている事がよくあるのが特徴です。問題をよく読んでいくと、問題文の中に親切に答えが書いてある事がよくあるのです。午後問題は国語の能力を必要とします。分からない問題でも諦めずに問題文をよく読むことで解答を問題文から導き出すことが出来る可能性があるのです。

午後対策は、とにかく過去問を解いて長文問題に慣れる、そして長文問題の傾向を掴むことが重要です。

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応用情報技術者試験 午後対策おすすめの参考書

2020 応用情報技術者 午後問題の重点対策 (重点対策シリーズ)

過去の午後問題の中から重要と思われる年度の試験を何種類か掲載しています。解説も充実しているので、午後対策はこの1冊で十分だと言えます。

まずは全分野の過去問を解いてみて、自分の得意分野と不得意分野を把握する事をお勧めします。その後、得意分野を重点的に勉強すれば効率も良いと思います。

本書の大きさはそこまで大きくありません。ただし太さがあります。

私は分野毎にカッターで切り、10冊に分けて持ち運んで勉強していました。分野ごとに分けると1冊が凄く薄くなるので、勉強する時も「この厚さなら」と苦になりにくいのでお勧めです。

 

令和02年【春期】 応用情報技術者 パーフェクトラーニング過去問題集

過去4回分の過去問が収録されています。解説も充実しています。

本書はサイズも大きく、実際の試験に近いイメージで学習する事が出来ます。

私は最後の総仕上げとして、本書を使用していました。

通勤時間などで学習するには大きすぎるので、自宅や図書館などで勉強する時にお勧めです。

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