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【基本情報技術者試験】システムの信頼性設計

今回のテーマは「フェールセーフ」や「フェールソフト」「フォールトトレランス」などのシステムの信頼性設計についてです。

難しそうですね...

問題

フェールセーフの考え方として,適切なものはどれか。

  • ア:システムに障害が発生したときでも,常に安全側にシステムを制御する。
  • イ:システムの機能に異常が発生したときに,すぐにシステムを停止しないで機能を縮退させて運用を継続する。
  • ウ:システムを構成する要素のうち,信頼性に大きく影響するものを複数備えることによって,システムの信頼性を高める。
  • エ:不特定多数の人が操作しても,誤動作が起こりにくいように設計する。

基本情報技術者令和3年免除 問15

問題

フォールトトレラントシステムを実現する上で不可欠なものはどれか。

  • ア:システム構成に冗長性をもたせ,部品が故障してもその影響を最小限に抑えることで,システム全体には影響を与えずに処理を続けられるようにする。
  • イ:システムに障害が発生したときの原因究明や復旧のために,システム稼働中のデータベースの変更情報などの履歴を自動的に記録する。
  • ウ:障害が発生した場合,速やかに予備の環境に障害前の状態を復旧できるように,定期的にデータをバックアップする。
  • エ:操作ミスが発生しにくい容易な操作にするか,操作ミスが発生しても致命的な誤りとならないように設計する。

基本情報技術者平成30年春期 午前問13

基本情報技術者試験や応用情報技術者試験で出題される「システム信頼性設計」の問題。

「フェールセーフ」や「フォールトトレランス」など聞きなれない言葉が登場するので難しく感じますが、言葉の意味を理解すればそこまで難しい問題ではありません。

本記事では、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験で出題される「システム信頼性設計」の問題について分かりやすく解説しています。

本記事で学べること

  • システムの信頼性向上技術(フォールトトレラントフォールトアボイダンス)について理解する
  • 信頼性システムの考え方(フェールセーフフェールソフトフールプルーフ)について理解する
  • 基本情報技術者試験の過去問の解き方を学ぶ

システムの信頼性向上技術

フォールトトレランス

フォールトトレランス(フォールトトレラント)とは、システムや機器の一部が故障・停止しても、予備の系統に切り替えるなどして機能を保ち、稼動を続行させる仕組みのことです。

機械やシステムは故障しないのが理想的ですが、老朽化や事故などでいつかは故障する可能性があります。フォールトトレランスは「壊れないようにする」のではなく、「一部が壊れても正常に動作する」ように対策しておく安全設計の考え方です。

例えば、「デュプレックスシステム」や「デュアルシステム」のように、構成する装置を多重化(冗長化)することで信頼性を高め、障害が起こったときの被害を最小限に抑える技術やシステムなどが「フォールトトレランス」の思想で作られた技術です。

ここがポイント

フォールトトレランス:「故障しても、正常に稼働させ続ける」という設計方針

フォールトアボイダンス

フォールトアボイダンスとは、システムや構成する部品の信頼性を高め、故障を発生させないという考え方のことです。

信頼性設計には「壊れることを前提」としている設計が多く、故障しても機能を停止することなく動作させる「フォールトトレランス」、故障時は安全性を確保した状態で機能を停止させる「フェールセーフ」、故障時には被害を最小限に抑え縮退運転で動作させる「フェールソフト」などがあります。

フォールトアボイダンスは「壊れることを前提」としている上記のような設計思想ではなく、そもそも「壊れないようにする」という考え方です。壊れないように対策することで製品の品質を向上させます。

ここがポイント

フォールトアボイダンス:そもそも「故障を発生させない」という設計方針

信頼性システムの考え方

フェールセーフ

信号機

フェールセーフ(フェイルセーフ)とは、障害発生時に被害を最小限にする考え方のことで、機械やシステムなどが故障したとき、常に安全性を確保する方向で壊れるように制御します。

例えば、故障すると赤の状態で止まる「信号機」や、倒れると自動的に火が消える「石油ストーブ」などはフェールセーフの設計思想で作られたものです。

ここがポイント

フェールセーフ:「障害発生時、被害を最小限にする(安全性を確保した状態で停止する)」という設計方針

フェールソフト

飛行機

フェールソフトとは、障害発生時に縮退運転で動作させる考え方のことで、障害発生時にシステム全体を停止させるのではなく、一部機能を切り離すなどして動作するように制御します。

Memo

縮退運転:システムの機能や性能を部分的に停止させた状態で稼動を維持すること

例えば、エンジンが壊れたら予備のエンジンで動作する「飛行機」、停電したらバッテリー運転に切り替わる「コンピューター」などはフェールソフトの設計思想で作られたものです。

ここがポイント

フェールソフト:「障害発生時、縮退運転で動作させる(すぐにシステムを停止しないで機能を縮退させて運用を継続する)」という設計方針

フールプルーフ

電子レンジ

フールプルーフとは、利用者が誤った使い方をしても危険が生じない、もしくは 誤った使い方が出来ないように設計する考え方のことです。

例えば、プラスマイナスが反対だと挿入できない「電池」や、ドアが閉まらないと動作しない「電子レンジ」や「洗濯機」などはフールプルーフの設計思想で作られたものです。

ここがポイント

フールプルーフ:「利用者が誤った使い方をしても危険が生じない」という設計方針

基本情報技術者試験 過去問の解説

基本情報技術者令和3年免除 問15

問題

フェールセーフの考え方として,適切なものはどれか。

  • ア:システムに障害が発生したときでも,常に安全側にシステムを制御する。
  • イ:システムの機能に異常が発生したときに,すぐにシステムを停止しないで機能を縮退させて運用を継続する。
  • ウ:システムを構成する要素のうち,信頼性に大きく影響するものを複数備えることによって,システムの信頼性を高める。
  • エ:不特定多数の人が操作しても,誤動作が起こりにくいように設計する。

基本情報技術者令和3年免除 問15

フェールセーフの説明はどれか。設問のア~エを順番に確認していきます。

ア:システムに障害が発生したときでも,常に安全側にシステムを制御する。

  正解フェールセーフの考え方です。

イ:システムの機能に異常が発生したときに,すぐにシステムを停止しないで機能を縮退させて運用を継続する。

  不正解:フェールソフトの考え方です。

ウ:システムを構成する要素のうち,信頼性に大きく影響するものを複数備えることによって,システムの信頼性を高める。

  不正解:フォールトトレランス(フォールトトレラント)の考え方です。

エ:不特定多数の人が操作しても,誤動作が起こりにくいように設計する。

  不正解:フールプルーフの考え方です。

基本情報技術者平成30年春期 午前問13

問題

フォールトトレラントシステムを実現する上で不可欠なものはどれか。

  • ア:システム構成に冗長性をもたせ,部品が故障してもその影響を最小限に抑えることで,システム全体には影響を与えずに処理を続けられるようにする。
  • イ:システムに障害が発生したときの原因究明や復旧のために,システム稼働中のデータベースの変更情報などの履歴を自動的に記録する。
  • ウ:障害が発生した場合,速やかに予備の環境に障害前の状態を復旧できるように,定期的にデータをバックアップする。
  • エ:操作ミスが発生しにくい容易な操作にするか,操作ミスが発生しても致命的な誤りとならないように設計する。

基本情報技術者平成30年春期 午前問13

フォールトトレラントシステムとは、システムの一部に障害が発生しても停止することなく稼働を続け、その間に復旧を図るような設計になっているシステムのことです。

システムを複数台のコンピュータで多重化するなどを行って冗長性を持たせることで実現します。

フォールトトレラントシステムを実現する上で不可欠なものはどれか。設問のア~エを順番に確認していきます。

ア:システム構成に冗長性をもたせ,部品が故障してもその影響を最小限に抑えることで,システム全体には影響を与えずに処理を続けられるようにする。

  正解:フォールトトレラントシステムの説明です。

イ:システムに障害が発生したときの原因究明や復旧のために,システム稼働中のデータベースの変更情報などの履歴を自動的に記録する。

  不正解:ログファイルの説明です。

ウ:障害が発生した場合,速やかに予備の環境に障害前の状態を復旧できるように,定期的にデータをバックアップする。

  不正解:システム運用におけるバックアップ作業の説明です。

エ:エ:操作ミスが発生しにくい容易な操作にするか,操作ミスが発生しても致命的な誤りとならないように設計する。

  不正解:フールプルーフの考え方です。

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