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VDI（仮想デスクトップ環境）
VDI（Virtual Desktop Infrastructure：仮想デスクトップ環境）とは、サーバ上に仮想的のデスクトップ環境を構築し、遠隔操作でOSやアプリケーションを実行できるようにする仕組みのことです。
次の図は、VDI環境のイメージ例です。
利用者は端末から、サーバ上にある仮想的なデスクトップ環境を遠隔操作します。
従来のPC環境では、端末にデータを保存していましたが、VDI環境では、サーバ上にある仮想的なデスクトップ環境にデータが保存されるため、端末にデータを保存する必要はありません。
VDI導入による効果
VDIを導入することで、次のような効果が期待できます。
端末の紛失・盗難による情報漏洩の防止
テレワークの普及により、端末を持ち運ぶ機会が増え、端末の紛失や盗難にあうリスクが高まっています。
端末から社内データやクラウドにアクセスすると、端末内にデータが残る場合もあるでしょう。そのため、端末の紛失や盗難があった場合、情報漏洩の可能性があります。
VDI環境では、サーバ上にある仮想的なデスクトップ環境にアプリケーションやデータが集約され、端末にデータを残さずに済むので、紛失・盗難による情報漏洩を防げます。
マルウェア感染への対策
インターネット利用環境と組織内の業務システム環境を分離することで、マルウェア感染による情報流出などの発生リスクを軽減できます。
また、クライアントPC環境の一元管理によりセキュリティレベルを統一化できます。
端末が変わっても同じ仮想デスクトップ環境が使える
VDIは、サーバ上に仮想的のデスクトップ環境を構築し、遠隔操作でOSやアプリケーションを実行できるようにする仕組みです。
そのため、利用者の端末が変わっても、常に同じ仮想デスクトップ環境を利用できます。
デスクトップ仮想化の種類
VDI環境以外にもデスクトップ仮想化には、次のような種類があります。
サーバベース型
サーバベース型は、サーバ上のOSやアプリケーションを複数のユーザで共同利用する方式です。そのため、OSやアプリケーションはマルチユーザに対応している必要があります。
複数のユーザでOSやアプリケーションを共有するため、ユーザの自由度は低いです。
ブレードPC型
ブレードPC型は、ユーザごとに専用の物理PC（ブレードPC）を用意する方式です。
ユーザごとに専用PCを用意するため、ユーザの数分、ハードウェアとソフトウェアのライセンスが必要です。
ユーザはOSやアプリケーションを占有できるので、他ユーザからの干渉を受けません。
VDI型
VDI型は、ハイパーバイザ（コンピュータを仮想化するためのソフトウェア）上にユーザごとの仮想デスクトップ環境を用意する方式です。
ユーザの自由度を確保しつつ、ブレードPC型より高いコストパフォーマンスを実現できます。