
今回のテーマはAI(人工知能)の「ディープラーニング」と「生成AI」についてです。

ディープラーニング?
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目次
AIとは
AI(人工知能)とは、Artificial Intelligence(アーティフィシャル・インテリジェンス)の略で、人が実現するさまざまな知的な活動を行うプログラムやシステムのことです。
コンピュータの性能が大きく向上したことにより、機械であるコンピュータが「学ぶ」ことができるようになりました。
身近な例では、SiriやGoogle Assistant、Alexaなどの音声アシスタントや、お掃除ロボットなどがあります。


AI(人工知能)を支える基礎技術には「機械学習」や「ディープラーニング」があり、これらを土台として画像認識や動画認識、音声認識、自然言語処理などの応用技術が発展しています。
本記事では「ディープラーニング」について紹介しています。
ディープラーニングとは
ディープラーニング(Deep Learning:深層学習)とは、多層化したニューラルネットワークを用いた機械学習のことです。
ニューラルネットワークとは、人間の脳神経をモデル化したもの、機械学習とは、コンピュータに膨大な量のデータを読み込ませ、コンピュータ自らが学習し、予測や判断する仕組みのことです。
人の脳神経回路を模倣したモデルであるニューラルネットワークを用いることで、データの特性をより深く学習し、複雑な処理ができます。
バックプロパゲーション
バックプロパゲーションとは、ニューラルネットワークにおける学習アルゴリズムの一種で、ディープラーニングの主な学習手法として利用されています。
ニューラルネットワークの出力と最適解を比較し、出力結果が最適解とかけ離れている場合、その誤差をもとに、出力層から入力層に向かって各中間層の重みを調整します。
誤差逆伝播(ごさぎゃくでんぱほう)とも呼ばれています。

出力結果が期待値とかけ離れている場合、その誤差を逆方向に遡りながら再学習させる手法です。
過学習
過学習(かがくしゅう)とは、訓練データに適応しすぎて、未知データに対しては適合できない現象のことです。

訓練データ上では正解率が高く、未知のデータでは正解率が低いという状態です。あらかじめ用意された学習データでの正解率が高くても、未知のデータにおける精度が出ないのであれば、役に立ちません。
過学習の原因としては、「学習データ不足」「学習データの偏り」「モデルの目的があいまい」などが挙げられます。
ハルシネーション
ハルシネーションとは、事実に基づかない情報を生成してしまう現象のことです。

Hallucination(ハルシネーション)は、幻覚という意味で、その言葉どおり、AIが事実に基づかない情報を生成してしまうことです。
ハルシネーションの原因は、「学習データ不足」「学習データの偏り」「文脈の誤解」などが挙げられます。
生成AI
生成AI(ジェネレーティブAI)とは、人が作り出すような文章や音声、画像、音楽、動画、デザイン、プログラムコードなどの生成するAIのことです。
生成AIが自ら学習を続けることで、さまざまな形式のコンテンツを生成します。
有名な生成AIには、Open AIが開発したChatGPT(チャットジーピーティー)やGoogleが開発したGemini (ジェミニ)があります。

生成AIは、近年急速に進歩しており、今後の動向に注目です。
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練習問題
ITパスポート令和4年 問67
ディープラーニングとは、人の脳神経回路を模倣したモデルであるニューラルネットワークを用いた機械学習のことで、データの特性をより深く学習し、複雑な処理ができます。
ディープラーニングに関する記述として、最も適切なものはどれか、ア~エを順番に確認していきます。
ア:インターネット上に提示された教材を使って,距離や時間の制約を受けることなく,習熟度に応じて学習をする方法である。
不正解:eラーニングの説明です。
イ:コンピュータが大量のデータを分析し,ニューラルネットワークを用いて自ら規則性を見つけ出し,推論や判断を行う。
正解:ディープラーニングの説明です。
ウ:体系的に分類された特定分野の専門的な知識から,適切な回答を提供する。
不正解:エキスパートシステムの説明です。
エ:一人一人の習熟度,理解に応じて,問題の難易度や必要とする知識,スキルを推定する。
不正解:アダプティブラーニングの説明です。
ITパスポート令和6年 問78
AIの活用領域には、次のようなものがあります。
音声認識 | 人の音声データを解析し、テキストデータに変換する 例)文字起こし、スマートスピーカー、音声入力、ボイスボットなど |
画像認識 | 画像データを解析し、その画像内にある物の種類・個数・状態などを検出する 例)自動運転、顔認識、異常検知、文字認識など |
自然言語処理 | 人間の言葉を分析・理解し、生成するなどの処理を行う 例)機械翻訳、テキストマイニング、音声合成、対話システムなど |
人の音声データを認識してテキストデータに変換する技術が音声認識です。ア~エを順番に確認していきます。
ア:利用者の音声をテキストデータに変換する。
正解:音声認識
イ:テキストデータを解析して,その意味を理解する。
不正解:自然言語処理
ウ:応答する内容を決定して,テキストデータを生成する。
不正解:自然言語処理
エ:生成したテキストデータを読み上げる。
不正解:自然言語処理

「ア」が正解です。「イ」~「エ」は自然言語処理です。
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