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共通鍵暗号方式とは

共通鍵暗号方式

共通鍵暗号方式とは

共通鍵暗号方式とは、暗号化と復号に同じ「鍵」を使用する暗号方式のことです。

「平文」を「暗号文」に変換するときに使う「鍵」と「暗号文」を「平文」に戻すときに使う「鍵」は同じものを使用します。

共通鍵暗号方式

共通鍵暗号アルゴリズムには、DES(Data Encryption Standard)とAES(Advanced Encryption Standard)があります。

従来はDESが主流だったが時代の変化に伴いDESは古い暗号方式となり、アメリカ国立標準技術研究所はより強力な暗号化方式を公募しました。その結果選ばれたのがAESです。

共通鍵暗号方式の長所と短所

共通鍵暗号方式の長所は「公開鍵暗号方式」に比べると処理速度が速いという点です。

公開鍵暗号方式とは「暗号化」と「復号」に別の鍵を使い「暗号化」の鍵を公開できるようにした暗号方式です。

共通鍵暗号方式と公開鍵暗号方式の違いは次のとおりです。

共通鍵暗号方式公開鍵暗号方式
処理速度早い遅い
鍵の管理煩雑容易
安全性解読されやすい解読され難い

共通鍵暗号方式の短所は、鍵の配送を極秘に行わなければならないという点です。共通鍵暗号方式は送信者と受信者で同じ「鍵」を使用するため、お互いが同じ「鍵」を持っている必要があります。

もしこの「鍵」が流出したら、簡単に「暗号文」を復号できてしまいます。

また、共通鍵暗号方式は利用する相手の数に応じて共通の鍵を作る必要があります。

1対1の通信であれば、1つの「鍵」があればよいが、3台のコンピュータでの通信の場合は3つの「鍵」が必要です。そして、4台で通信は6つの「鍵」、5台で通信は10つの「鍵」と増えていきます。

必要な鍵の数は「n ( n - 1 ) / 2」の数式で求めることができます。※nはパソコンの台数

共通鍵暗号方式鍵の数

※4台のコンピュータでの通信の例(6つの鍵が必要)

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