垂直パリティ
垂直パリティとは
垂直パリティ(英:vertical parity)とは、誤り検出方式の一種であるパリティチェックで、パリティビットを垂直方向に付加する方式のことです。
ブロックを構成するビット列からパリティビットを算出し、ブロックの末尾に奇数パリティ、あるいは、偶数パリティを付加します。
次の図は、垂直パリティのイメージ例です。(偶数パリティを使用)
垂直方向にパリティビットを付加することで、誤りを検出できます。ただし、垂直パリティでできることは奇数個のビット誤りを検出するだけで、偶数個のビット誤りは検出できません。
誤りの検出精度を高める手段には、水平パリティと垂直パリティを併用した方式「垂直水平パリティ(水平垂直パリティ)」が挙げられます。
【例1】奇数個のビット誤り
まずは奇数個のビット誤りがあった場合、どのように誤りを検出するか、流れを説明します。
送信側で「1」の数が「偶数」(※偶数パリティを使用)になるように、垂直パリティを設定し、データを送信したところ、次の図のように、1ビットが反転(0→1に反転)したとします。
受信側は「1」の数が「偶数」であるか確認します。
確認した結果、ビット反転した2列目は「1」の数が「奇数」になっているので、誤りを検出できます。
【例2】偶数個のビット誤り
続いては偶数個のビット誤りがあった場合、なぜ誤りを検出できないのか、流れを説明します。
送信側で「1」の数が「偶数」(※偶数パリティを使用)になるように、垂直パリティを設定し、データを送信したところ、次の図のように、2ビットが反転(0→1に反転)したとします。
受信側は「1」の数が「偶数」であるか確認します。
確認した結果、ビット反転した2列目は「1」の数が「偶数」になっているので、誤りを検出できません。