ファットクライアント(FAT端末)
ファットクライアント(FAT端末)とは、クライアント側に情報を保持し処理を行う端末のことです。要するに従来からある通常のPCがファットクライアントです。
クライアント側で処理が実行できるように記憶媒体やアプリケーションなどの環境が整っているため、オフラインでも作業ができ、端末の処理能力をフルに活かせる反面、セキュリティや管理の面で課題があります。

ファットクライアントは、「Fat(太い)」と「Client(クライアント)」を組み合わせた言葉です。
ファットクライアントのメリット
ファットクライアントのメリットは、ネットワークに接続しなくても、ある程度作業が完結できる点です。データは端末に保存されるため、オフラインで作業することもできます。
また、端末に多くの機能が搭載されているのもメリットです。
ファットクライアントのデメリット
ファットクライアントのデメリットは、セキュリティ面の問題や管理の難しさです。
テレワークの普及により、端末を持ち運ぶ機会が増え、端末の紛失や盗難にあうリスクが高まっています。
ファットクライアントは端末内にデータが保存されるため、端末の紛失や盗難があった場合、情報漏洩の可能性があります。
また、端末に保存されているデータは外部からの一元管理が難しく、利用者の利用レベルによって様々な問題が発生する可能性もあります。

シンクライアントとの違い
シンクライアントとファットクライアントの違いは、データやアプリケーションをどこで処理・保存するかです。

シンクライアントは、「Thin(薄い)」と「Client(クライアント)」を組み合わせた言葉です。
クライアント端末で処理・保存するファットクライアントとは違い、シンクライアントは、サーバ側で処理・保存します。
シンクライアントは必要最小限の機能が搭載されたもので、端末内部にデータを保管しないという特徴があります。
端末にデータを残さずに済むので、紛失・盗難による情報漏洩を防げます。
シンクライアントは、サーバ上にある端末に接続し操作します。そのため、ネットワークに接続できる環境がなければ何もできません。
