イーサネット(Ethernet)とは
イーサネット(Ethernet)とは、コンピュータをネットワークに接続する時に使うネットワークケーブル(有線LAN)の規格で、世界中のオフィスや家庭で一般的に使用されています。
OSI参照モデルでは、信号形式を定めた「物理層」とデータ列を伝送するための「データリンク層」の仕様で構成されており、イーサネット規格は技術の進歩に合わせ、次々と新たな規格が登場しています。
イーサネットの主な規格は次の通り。※主な規格です、実際はもっと沢山あります。
イーサネットの規格 | 通信速度 | ケーブル最大長 | ケーブルの種類 |
10BASE2 | 10Mbps | 185m | 同軸ケーブル |
10BASE5 | 10Mbps | 500m | 同軸ケーブル |
10BASE-T | 10Mbps | 100m | ツイストペアケーブル |
100BASE-TX | 100Mbps | 100m | ツイストペアケーブル |
1000BASE-T | 1000Mbps | 100m | ツイストペアケーブル |
1000BASE-LX | 1000Mbps | 3000m | 光ファイバ |
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全二重通信と半二重通信
イーサネット(Ethernet)での通信には「全二重通信」と「半二重通信」の2種類があります。イーサネットの初期は「半二重通信」が主流でしたが、現在では「全二重通信」が主流です。
そのため、イーサネット規格の中でも比較的新しいものは「半二重通信」をサポートしていません。
「全二重通信」と「半二重通信」の違いは、自動車の道路で例えると以下の通りです。
- 全二重通信:「上り車線」と「下り車線」が別の車線
- 半二重通信:「上り車線」と「下り車線」が同じ車線
全二重通信は「送信」と「受信」が別チャンネルのため、衝突(コリジョン)が発生しません。
しかし、半二重通信の場合「送信」と「受信」が同じチャンネルだったため、衝突(コリジョン)が発生する可能性がありました。
この問題を解決するために作られたのが「CSMA/CD」です。半二重通信は「CSMA/CD」という多元接続の方式を採用することで、衝突(コリジョン)が発生しても問題なく通信できるのです。
MACアドレス
イーサネット上の各端末を識別するのが MACアドレス。MACアドレスとは、製造段階でコンピュータに割り振られる世界中でただ1つ固有の48ビットの値です。
MACアドレスは次のような形式で構成されています。
- 先頭2ビット:アドレスの種類(ユニキャスト/マルチキャスト、グローバル/ローカル)
- 上位の22ビット:ベンダーの固有値
- 下位の24ビット:ベンダーが自由に割り振る通し番号