ライトスルー方式
ライトスルー方式とは
ライトスルー方式とは、CPUがキャッシュメモリに書き込みを行う際、同時に主記憶装置(メインメモリ)にも書き込みを行う方式のことです。
キャッシュメモリは読み出しだけではなく、書き込みにも使用します。ただキャッシュメモリに書き込んだ内容はどこかのタイミングで主記憶装置にも反映させる必要があります。主記憶装置を書き換える方式には「ライトスルー方式」と「ライトバック方式」があります。
同タイミングでキャッシュメモリと主記憶装置の両方に書き込む「ライトスルー方式」とは違い、「ライトバック方式」では、普段はキャッシュメモリにのみ書き込み、キャッシュメモリから追い出されるデータが発生したタイミングで主記憶装置に更新内容を反映します。
暗記ポイント
- ライトスルー方式:主記憶装置への書き込みを同時に行う方式
- ライトバック方式:主記憶装置への書き込みを後で行う方式
主記憶装置とは
主記憶装置とはCPUが直接高速で情報の読み書きができる記憶装置のことです。メインメモリとも呼ばれています。
コンピュータの頭脳だるCPUが直接読み書きする記憶装置で、CPUが処理を実行するために必要な情報を一時的に記憶します。
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キャッシュメモリとは
キャッシュメモリとは、CPUと主記憶装置の間にある記憶装置のことです。
CPUはコンピュータの動作に必要なデータや命令を主記憶装置とやり取りしながら処理します。しかし、高速で動作するCPUに比べると主記憶装置の処理は遅く待ち時間が発生してしまいます。
そこで使用するのがキャッシュメモリです。主記憶装置より高速に動作するキャッシュメモリを使用することで、CPU性能の向上につながります。
CPUはキャッシュメモリにデータがある場合は、高速なキャッシュメモリからデータを読み込み、キャッシュメモリにデータがない場合は、低速な主記憶装置からデータを読み込みます。
ライトスルー方式のメリットとデメリット
ライトスルー方式では、高速なキャッシュメモリと低速な主記憶装置の両方に書き込みを行います。そのため、読み出し時はキャッシュメモリによって高速に動作するが、書き込み時の性能はまったく向上しません。
ただし、キャッシュメモリと主記憶装置のデータは常に一致しているため一貫性を保つことができます。